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15/12/16


もう12月ですが、11月のおわりに春画展をみた話です。
ブログまた久々ですね。ちゃんと書けんのかな。まあつれづれなるままに。あやしうこそものぐるほしけれ。

というわけでついに春画展。
大英博物館のが日本に来たくても来られなくてプンスカしていた頃がなつかしいなあ。
前日にたまたまそのときの、春画展特集の芸新のバックナンバーを読んだのだけど、それに載っていた大英博物館所蔵の肉筆が、ほとんど今回出ていてびっくり。(後世の模写もありましたけど)太っ腹だなーー!!
ていうか肉筆に限らず刷り物も、すっげー粒ぞろいでスゴイ。歌麿の歌満くらやねがひの糸口、北斎のきのえのこまつその他、それから清長の袖の巻、国芳や豊国や国貞、あらゆる大物を網羅して、あっ春信わすれてました春信ゴメン、英泉とか栄之とか春潮もだな、まあとにかく網羅して作者不詳の名品まで、すごい春画オールスターズ。アベンジャーズ。
○○時代の春画とか○○の春画とか付けず、"春画"と一言でくくった、タイトルに恥じない充実。

しかしね、春画みに行くからってべつにスケベが見たいんでなしに、とにかく美しいからみたいんですね。
版画は繊細な彫りや摺り、美しい色、四角い画面におさめる構図の妙、絵の中のどこをみても美しい。
特に北斎や歌麿、春画の円熟期ともなると、画面いっぱいに絡み合う人体の切り取りかたに唸らされるんだなあ。
国芳の逢見八景は青がすごくキレイだったなあ。
英泉も目もとがくっきりと強くて艶やかで、相変わらず。最初の方にあった炬燵のシチュエーションの自然な睦まじさは良かったなあ。リアルであんなことしてんのかな善ちゃん。
豊国の春画ストーリーはバッドストーリーらしいですよ。笑い絵なのに。

あと豆版ってのも面白かったですねえ。BTの付録で知ってはいましたけど。
大きいやつに負けず劣らずのクオリティーだし、空摺をすごくクッキリやってて存在感がすごいのね。あれは生でみないとわからんなあ。
いろいろ遊んでるシチュエーションの戯画っぽいのがかわいくて好きだったな。笑い絵だからね。

版画の話から入ったんで版画の話からしましたけど、今回特にシビレたのは肉筆の質感だったのですよね。まあ肉筆って、元来顔料の質感とか繊細な筆さばきとか、キレイなものなのだけれど。
にしても肌のすべすべ感、男の肌と女の肌、表情の細部、ものすごく丁寧に絵の具をのせて描き出しているわけです。表情なんか描く人と描かない人がいるけど描く人のこだわりは嫌いじゃないですよ。
すごいのだと肌の熱まで描いちゃってるんですね。女の白い肌の、ほんのりと赤みがさしている、心拍数が上がって血が流れて体が上気してくる、その熱が描かれちゃってるんです。どうやって描くんだあんなの。

月岡雪鼎の絵初めてみましたけど隅から隅までキレイ、そしてリアル、でもキレイだったなあ。図録でしかみられなかったけどリアルで気色悪い絵もあるみたいですよ。みたかったけど。気色悪く描けるのもまたすごいけど。
栄之の肉筆の掛軸も、これまたオソロシクきれいな絵で。色とりどりの着物がまとわれたりはだけたり散らばったり、そのうねりが、もう肝心のとこよりそっちのがよっぽど色っぽいんじゃないかってくらい、あ、これは他の絵にも言えるかもしれないです。

あと応挙先生が春画描いてた。真面目なひとだから「描いてたんですか…」と思ったけど、真面目だからこそ注文あったら描くだろうし、となれば写生とかがんばっちゃうし、お雪さんに入れあげたり美人の幽霊描いたりまるっきりくそたわけでもねえわけで、考えてみたらたぶんこの人描きますわ。ていうか今思い出したけど七難七福図のショッキングさに比べたら春画くらい描いてて全然おかしくないですわ。
春画いっぱい描いてる人は真面目じゃないみたいな言い方しちゃったけど、ここでの応挙の真面目は固そうっていう意味合いで、実際みんな超真面目に描いてるんですわ。日向子さんが「ヘボ絵師から超一流の売れっ子まで描いているのが面白い」って言ってたけど、さもありなん。

さっき書いた「肝心のとこより他のとこのがよっぽど色っぽい」ていうのが引っかかってる。なんか、そういうとこが良いのかもしれない。肝心のとこしか本腰入れてなかったらただのスケベだけどそれ以外のところにも丁寧に丁寧に色っぽい匂いを漂わせて、「春画」になってるんだろう。
その中の大物をこれだけ揃えて一挙に展示するんだからやっぱりいい機会だ。

小林忠さんの本読んだら、春画はこっそり楽しむものだったわけだから多くの人目に触れる展覧会場に出してよいものか、という話があったけど、たしかにゾロゾロとみんなして春画眺めているのは不思議だなあなんてことも思った。
絵師的にはどうなんですかね。売り物として仕事で描いたとはいえそういうシチュエーションでみられるの想定してないからやっぱ複雑ですかね。キャプションに誰が描いたかまでハッキリ出しちゃうしね。
いや考えたら複雑な気がしてきたぞ。霊がおりてきやしないだろうか。
でも北斎とか歌麿とか、江戸っ子は堂々としてそうだな。応挙先生が心配だ。なんの心配をしてるんだ。ああそれ言ったら特に肉筆の人たちなんか、版画よりはるかに人目に触れる機会少ない想定なわけだから大変じゃなかろうか。顧客が誰か特定のひとりだったりするかも。
すみませんねえ。じろじろ見ちゃいました。あんまりきれいな絵だったもんで。
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Comment

| URL | 2015.12.16 15:01
ブログ読んでる内に…ファンになってました(o゚▽゚)o
なんかこう純粋な優しさを感じたんです。
少し冷静さを取り戻せた気がします
今の私は、思い足枷が足のみならずなんかもう両足両腕にはめられてるんじゃないかと思うぐらい心だけじゃなくて体までしんどくて…。

Yuka Osadaさんも日々、苦労や悩みお持ちだと思うのですが相談とまで言わないので私の話聞いてもらえたりしませんか?

耳を傾けて頂けるだけで有難いです
お返事を本当に心から待ってます。
ご迷惑ならコメント事私のことも消してください。すみません。
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